CDVB3188Cを使う!


ブラインドサーチが出来るというので

「まささんの部屋」の掲示板で、COSHIP社のCDVB3188Cを入手しました。
個人売買で、\12,800なり。
お~、チューナがそんな値段で買えてしまうのか・・・。
何故、このチューナを入手したかと言えば、「ブラインドサーチが出来る」から。


これが、今回入手したCDVB3188C。製品情報はここ

ブラインドサーチと言う機能は、周波数範囲を指定するだけで、自動的にTPを探してくれます。周波数登録、SR(シンボルレート)の登録の必要は無いのです。
と言うことは、未知のチャンネルを探すことが出来ると言うことなんですね~。

ちなみに、カラー方式変換機能は付いていません。DiSEqCは1.0までです。



すご~く不思議なのが、この前面。
同じCOSHIPのCDVB3188Cでも、私の入手した物と、WEB上の写真と、まあべるさんが入手した物では外観が違う・・・。
おいおい、同じ型番で、こんなにも外観が違ってもいいのかい?

面白いのが、信号強度を表示するLEDバーが付いていたり、信号をロックすると点灯するLEDがあるところです。
あと、不思議なのが操作部で、左から「MENU」「VOL-」「CH-」「CH+」「VOL+」「OK」のボタンしかなく、電源が操作できない
ACを供給すると、自動出来に電源ONになるので、リモコンが無くても操作できますが、その場合は、メインスイッチ(背面)を操作する必要があるのね・・・。



背面は、ごくごく普通。
ちょっと目立つと言えば、RS-232C端子や、0/12Vが出ているところでしょうか。
しかし、RS-232Cでファームウェア更新できるのかな。今のところ、WEB上には何もないようですが・・・。
黄色い封印がしてありますが、筐体のネジを外して、ゆっくりカバーを外したら、そのまま取れてしまいました。封印の意味無し(笑)
シルク文字は、すべて中文。意味が通じないわけでもないし、コネクタの色とかから判断できるので、問題はないでしょう。
筐体は、普通の作り。値段を考えれば、マシな方でしょうか。

使用感

この装置も、元々中国国内で使用するのが前提のようで、ASIASAT-2のチャンネルが標準で登録されています。


リセット直後は、中文で表示されます。
大体の意味がわかるので、なんとかして言語設定を英語にします。
しかし、この画面のセンスは微妙だなぁ・・・・。



英語のメニュー表示。
AccessoryとかSystem settingとかの一部が設定できないようになっています。どうも、ファームウェアは、ほかの機種とも共通のようです。
基本は、Antenna settingでアンテナの設定(LoとかDiSEqCのポートとか)をして、その後ブラインドサーチと言う手順だけで済みます。TPを手動で設定してスキャンさせることも出来ます。



殆ど、この機能のために買ったと要って良いでしょう。ブラインドサーチの設定画面です。だって、この機能以外は、他のチューナには遠く及ばないんだもん・・・。
開始と終了の周波数、偏波の設定、SR4M以下のスキャンをするか設定してOKすれば、スキャン開始です。



スキャン中。
こんな風に、周波数とSRの近似値を出してくれます。
この後、チャンネルを登録するのですが、FTAだけという設定も可能です。
ただ、スクランブルとFTAが混ざっている場合は、スクランブルがかかっているチャンネルも登録されてしまうので、ちょっと不便。



TPの手動設定だって、周波数を入力するだけで、SRが自動的に設定されます。周波数がわかっていて、SRがわからないときに便利ですね。



受信中の画面はこんな感じ。センスは・・・。
受信感度は良いようです。JCSAT-1Bで行われるCCTVの映像伝送を受信したら、GSR-1110より良い結果を示しました。



リモコンは、こんな感じ。ん?どっかで見たような・・・・HSS-100Cと同じ「型」を使用しているようです。
使いにくいのが、カーソルキー(水色のキーね)の下に、左から、「EXIT」「OK」「MENU」と並んでいること。何度間違えたことか・・・。


と言うことで、このチューナ、ブラインドサーチ以外は購入するに値しません・・・。
海外衛星が初めてという人は、手を出さない方が無難でしょう。
しかし、ブラインドサーチは強力です。「未知のチャンネルを探すぜ!」という時には、重宝します。
もう少し、機能をブラッシュアップしてくれれば、良いチューナになると思うのですが。

お決まり(?)の分解

やっぱり(笑)分解します。
今回は、分解するつもり無かったんだけどな~。
だって、装置を持って振ると、「カラカラ」と音がするんだもん。
分解することになってしまいました(笑)


黒い物が、カラカラ音の原因。正体はヒートシンク・・・。



装置内部はこのようになっています。左側が電源回路、右側がメイン基板です。
あと、前面操作用の基板が、手前にあります。
前回分解したPBI社のDVR-1000Sより良い印象。
けど、メインの電源スイッチ(写真左上)は、ホットボンドで固定してありました・・・。
ヒートシンクが外れたままで写真を撮っています。



メイン基板はこのような感じ。Assyは悪くない印象。
中央の大きいQFPのICがメインの富士通MB87L2250
このICにヒートシンクが付いていたようなのですが、取れていました・・・。とりあえず、再度貼り付けます。
このICですが、データシートを読むと、ARC 32bit RISC CPU(ひ~ARCかよ)にTSのDEMUX、MPEGのデコーダ等が一つになったICのようです。便利ですね~。ハードウェアは簡単に設計できそう。

それ以外のICも、左下から順に・・・


この写真左から、LatticeのGALでGAL16V8D、富士通のFlashメモリ(型番不明)、hynixのSDRAMでHY57V161610DTC-8

LatticeのGALは、アドレスデコードか何かをしているのでしょう。一般にPLDと呼ばれる物で、プログラム可能なロジックデバイスです。
富士通のFlashメモリは、プログラムが格納されているはずです。
hynixのSDRAMは、16bit幅の16Mbit品で、写真以外にもう一つ実装されています。MB87L2250のデータシートを見ると、CPU側で使用するのと、MPEGのデコードに使用するのと2つ必要のようです。そのために、隣り合って実装されていないのね。



これが面白い、AVS Technology社のAV3169
初めて聞きました。この会社。
想像通り、ビデオエンコーダのICです。
仕様的には、ごくごく普通のICですが・・・。多分、メチャメチャ安いんでしょう。



左が、新日本無線のオペアンプNJM4558、右がTI(BB)のD/AコンバータPCM1717E
D/Aコンバータでアナログ音声にしてから、オペアンプを通してLPFでも組んでいるのかな?



チューナモジュールが、SamsungのTBMU30311IZA。
データシートが見つかりませんでした・・・。詳細は不明ですが、Link一体型でしょう。


驚くような変な部品は入っていないし、このAssyレベルで\12,800じゃ安いよな~。


電源プラグを見ていて、ふと気づいた。

プラグに穴がない!
まあ、日本の電取(か電安)を取っているわけではないので、この製品が悪いわけではないのですが・・・。(日本の電安の話にしても、このチューナは特定電気用品に該当しそうもないので、何ともいえませんねえ)
道理で簡単に抜き差しできるわけだ。
ただ、安全面はちょっと心配。
2003.06.27/2003.06.28/2003.06.29/2004.01.11
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